この春は、スカートまくりに熱中した。うむをいわせずサッとまくって、やっぱりそうかと納得するのである。飽きもせずに何10回となく繰り返した。そのまとめ報告である。

 スカートをまくられたのは女性ではない。タンポポである。
 すぐ南に隣接して住都公団が開発している「高柳西部地区」の48.5ヘクタールでは、1610戸、人口約6000人の住宅地の建設が進行中で、広大なあちらこちらにタンポポの花が咲き乱れていた。

 そのスカートをまくって外総苞片が直立していたらニッポンの在来種(写真上)、そりかえっていたらセイヨウの帰化種(写真下)という識別をしたのだが、すべてはセイヨウの美女ばかりだった。

 ふつう、セイヨウがニッポン勢を追い払ったといわれるけれど、そうではないようである。染色体数のことをいうとむずかしいが、その違いのためにニッポンは有性生殖、つまり、自分の花粉だけでは種子が出来ず、同類の個体の花粉がつかないとだめ、ところがセイヨウは無配生殖、1個体だけで種子ができる1匹オオカミなのだ。おまけにニッポンが種子から開花まで数年かかるのに、セイヨウは1年以内に開花してしまうインスタントぶり。かないません。


 なぜか? ニッポンは氷河期に冠氷しなかった場所に残されたままの遺存種ということで、進化がストップしたままらしいのである。

酒井根の下田の森の斜面には、この残りものがいっぱい咲いていた。おお、なんじ化石よ、という思いで、スカートをまくって確認した。

 ところが、下田にまで行かなくても宝庫があった。指呼の間にある観音寺である。5月早々、大師送りの一行の到着を待つ間に発見した。山門の外のセイヨウを境内に入れることはなく、ツツジの赤とこよなき配色を見せていた。

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